安価なジェネリック医薬品 効き目や安全性は?

医薬品ニュースから

ジェネリック医薬品なら薬代が5割程度安くなる

患者の医療費負担が少なく済むことで知られる「ジェネリック医薬品」ですが、このところ一時的な品不足に陥っているとのニュースが流れています。

昨年から今年にかけて続いているジェネリック医薬品メーカーのトラブルのため、生産が一時ストップして供給が滞っていることに原因があるようです。

ご承知のように、ジェネリック医薬品とは、最初つくられた新薬(先発医薬品)の特許期間が過ぎた後に、その先発医薬品と同じ有効成分を使って製造・販売される医療用医薬品です。

後から出てきたという意味で、「後発医薬品」とも呼ばれています。

先発医薬品と同等の効き目があると認められているうえに、先発医薬品に比べて薬の値段が5割程度、なかにはそれ以上安くなるものもあり、薬代の負担が軽減されるといったメリットが広くアピールされています。

安価であることは大変な魅力です。

とはいえ、このところのメーカー不正などのトラブル報道を受け、
「ジェネリック医薬品の効き目や安全性に問題はないのか」
と心配する声が高まっています。

そこで今回は、処方医や薬剤師から「ジェネリックに変えてみませんか?」と提案された際に、効き目や安全性の面で確認しておきたいことをまとめておきたいと思います。

なお、英語の「ジェネリック(generic)」には、「一般的」とか「ノーブランド」という意味があります。

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ジェネリック医薬品の効き目と安全性に問題は?

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と品質や有効性(効き目)、安全性が同等であることが医薬品メーカーの各種試験で確認されたものだけが、厚生労働大臣により製造、販売が承認された医薬品です。

効き目や安全性については、厚生労働大臣の承認を得て販売中のジェネリック医薬品についても、国立医薬品食品衛生研究所や都道府県を中心に、適宜、品質検査が抜き打ちで行われています。

これらの検査結果は「後発医薬品品質情報」として、厚生労働省のホームページで随時公表されていますから、誰でも簡単に確認することができます*¹。

「ジェネリックに変えてみませんか?」
と、医師や薬剤師から提案を受けた経験のある方は少なくないと思います。

その際には、医師にしても薬剤師にしても上記の検査結果等をもとに、提案するジェネリック医薬品について、現在あなたが服用している先発医薬品と同じ有効成分でつくられていて、同レベルの効き目があり、安全性も心配ないことを確認しているはずです。

そのうえでの提案ですから、効き目や安全性はクリアできていると考えていいのではないでしょうか。

ジェネリック医薬品に使われる添加物にまれに課題が

ただし、そもそも薬というのは、有効成分だけでつくられているわけではありません。

先発医薬品の有効成分については特許が期限切れになっていても、有効成分以外の添加物、たとえば有効成分の苦みを抑えて飲みやすくするためのコーティングに使われる成分などについては、まだ特許期間内ということも珍しくありません。

そのためジェネリック医薬品によっては、有効成分は先発医薬品と同じであってもコーティング成分のような添加物までは同じではないということがあり得ます。

また、製造や加工方法が必ずしも先発医薬品と同じではないジェネリック医薬品もあります。

その結果、たとえば新しく使われた添加物により、服用していた先発医薬品では経験しなかった薬疹(やくしん:薬剤が原因の湿疹)などのアレルギー反応が起こる可能性はゼロとは言い切れないようです。

ですから、アレルギー体質の方がジェネリック医薬品に変更する提案を受けたときは、
「自分には〇〇にアレルギーがあるのですが、その辺は大丈夫なのでしょうか?」
などと質問して、安全性を確認しておくことをおススメします。

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ジェネリックに変えた場合の薬代の差額は調べられる

ジェネリック医薬品に切り替えるメリットとしてまず強調されるのは、薬代が安くなることです。
服用してきた先発医薬品よりも5割程度、ものによってはそれ以上安くなることが確認されています。

慢性疾患で長期間にわたり薬物療法を続けているような方にとっては、自己負担分として支払う薬代を減らすことができるのは大きな魅力でしょう。

ただし、数あるジェネリック医薬品のなかには、先発医薬品との価格差がかなり小さいものもあります。

自分が現在服用、あるいは使用している先発医薬品をジェネリック医薬品に変えた場合、実際どのくらい差額が出るのかといったことについては、薬局で薬剤師に調べてもらえばすぐにわかります。

あるいは、日本ジェネリック製薬協会のホームページにある「かんたん差額」*²で検索すれば、差額は難なく概算することができます。

「薬代が安くなるのを期待してジェネリックに変えたのに、思ったほどの違いはなかった。この程度の差額なら、今までの薬にしておけばよかった」
などと悔やむことがないよう、事前に自分で確認しておくといいでしょう。

ジェネリックには飲みやすく工夫されているものが多い

もう一点、知っておいていただきいことがあります。

ジェネリック医薬品については、都道府県レベルや医薬品メーカー、あるいは健康保険組合などが、患者を対象に、服用後の感想を尋ねるアンケート調査を実施しています。

公表されているその調査結果を見ると、ジェネリック医薬品に切り替えた方の多くが、おおむね以下の2点について、飲みやすく工夫されている点を評価し、「ジェネリックにしてよかった」と回答しているのです。

  • 今までの薬(先発医薬品)は錠剤が大きすぎて飲みにくかったが、新しくした薬(ジェネリック医薬品)は錠剤が小さくなっていて飲みやすい
  • 今までの薬は苦み(にがみ)やニオイが強くて気になっていたが、ジェネリックに変えたら表面の苦みがなくなり、ニオイの点でも飲みやすくなった

現在服用している薬が飲みにくくて苦労しているという方は、上記を参考に、ジェネリック医薬品への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

ジェネリック医薬品に変えてみたいと思ったら

ジェネリック医薬品は、高血圧や高脂血症、糖尿病といった慢性疾患、さらには花粉症など、さまざまな病気や症状に対するものが用意されています。

服用薬、つまり飲み薬だけではありません。
軟膏やクリームなどの外用薬や湿布薬などの貼付薬、点眼薬などでもジェネリック医薬品が用意されています。

ただし、医療現場で現在使用されている先発医薬品のなかには、ジェネリック医薬品が製造、販売されていないものもあります。

現在自分が処方を受けて服用、あるいは使用している薬にジェネリック医薬品があるのかどうか、それはどんな薬なのかといったことについては、薬局で薬剤師に調べてもらえばすぐにわかります。

あるいは自分で確認したいという方は、日本ジェネリック医薬品学会のホームページにある「かんじゃさんの薬箱」*³で検索して調べることもできます。

なお、ジェネリック医薬品の品質、有効性、安全性についてさらに詳しく知りたいという方は、
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)の「ジェネリック医薬品相談窓口」(くすり相談)に電話で相談してみるのもいいでしょう。

  • 受付時間:月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時~午後5時
  • 電話番号:03-3506-9457

参考資料*¹:厚生労働省「後発医薬品品質情報」

参考資料*²:日本ジェネリック製薬協会「かんたん差額計算」

参考資料*³:日本ジェネリック医薬品学会「かんじゃさんの薬箱」