人気上昇中「オーツミルク」の魅力は?

ミルク 食と健康

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オーツミルクは牛乳アレルギーでも飲める

牛乳、豆乳に続く「第三のミルク」として、今、「オーツミルク」が注目されています。最近はこの製品のテレビCMが頻繁に流れていますから、「飲んだことはないが、オーツミルクという名前なら知っている」という方が多いのではないでしょうか。

オーツミルクは、植物性のミルクです。牛乳や豆乳のような味わいですが、オートミールの原料として知られるオーツ麦(日本名は「えん麦(ばく)」)で作られていますから、牛乳や大豆にアレルギーがあって「牛乳は飲めない」「豆乳もダメ」という方も安心して飲むことができます。

また、乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)といって、「牛乳を飲むとすぐお腹がゴロゴロしてトイレに行きたくなるから牛乳は苦手」な方も、オーツミルクなら問題なく飲むことができるのも魅力の一つです。ただ、原料のオーツ麦自体にアレルギーがある方は避けた方がいいでしょう。

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食物繊維豊富なオーツミルクで美肌やダイエット効果を

オーツミルクの原料であるオーツ麦は、精白処理(外皮や胚芽部分を取り除くこと)をしてない全粒穀物(ぜんりゅうこくもつ)の一種です。全粒穀物は、精白した白米のような穀物よりも植物性たんぱく質やビタミンB群、カルシウム、鉄分、亜鉛、マグネシウムなど、健康維持に欠かせない栄養素がバランスよく含まれている健康食品です。

また、ポリフェノールなど、酸化による体の錆びつきを防いでくれる抗酸化物質も多く含まれています。動脈硬化の予防、がん抑制、シミやシワを遅らせる美肌効果、などなど……。抗酸化物質に期待できることは多いのですが、オーツミルクの一番の魅力は、日本人に不足しがちな食物繊維が豊富に含まれていることです。

オーツミルクには牛乳の約2倍、豆乳の約6倍の食物繊維

現在市販されているオーツミルクは数種ありますが、たとえば砂糖を加えてないためにカロリーが低めながら、オーツ麦のほのかな甘さを味わえる「ダノンジャパン アルプロ オーツミルク」 には、250mlに食物繊維が3g含まれています。この量は、同量の牛乳に含まれる食物繊維の約2倍、豆乳では約6倍になります。

しかも、オーツミルクに含まれる食物繊維には発酵性の食物繊維が多いのも魅力です。発酵性食物繊維は腸内で発酵して善玉菌のエサとなって善玉菌を増やし、「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」という物質を作り出してくれます。

短鎖脂肪酸は、「腸内環境を整える」「排便を促す」ことで腸の健康維持に役立つうえに、「脂肪の蓄積を抑えて体脂肪を減らし、肥満を防ぐ」「腸内の免疫機能を活性化させ、感染を予防する」など、全身の健康にもプラスの働きがあることがわかっています。

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生理のある女性はオーツミルクで鉄分補給を

もう一点、オーツミルクの魅力として、特に女性に知っていただきたいのは、鉄分が250ml当たり1.2㎎と豊富に含まれていることです。ちなみに、普通の牛乳に含まれる鉄分は、「ほとんど含まれていない」と言われるほど少なく、250ml当たり0.05㎎です。

日本人の食事摂取基準(2020年)を見ると、鉄分の1日摂取推奨量は成人男子で7.5㎎、成人女子(生理あり)では10.5㎎となっています。

ところが国が実施した調査(厚生労働省「国民健康・栄養調査 2009」)では、生理のある20代から40代の女性の約65%は、体内にストックされている鉄分(貯蔵鉄)が不足していて、いわゆる「かくれ貧血」と呼ばれる状態にあるとする結果が報告されています。

こんな症状があれば「かくれ貧血」かも

健康診断などで貧血を指摘されてはいないものの、「わけもなく疲れやすい」「体がだるい」「階段を昇ったり、ちょっと速足で歩いたりすると動悸や息切れがする」「頭が重く、気分もスッキリしないことが多い」など貧血を思わせる症状を日常的に自覚している方は、このかくれ貧血が疑われます。

かくれ貧血は、正確には「潜在性鉄欠乏症」と呼ばれる貧血予備軍の状態であり病気ではありません。ただ、放っておくと「鉄欠乏性貧血」という病気に進行する可能性があります。

かくれ貧血の症状を自覚している方は、一度医師の診察を受ける*と同時に、毎日のセルフケアの一つとして、今飲んでいる牛乳や豆乳を鉄分が豊富なオーツミルクに替えて飲んでみてはいかがでしょうか。

かくれ貧血かどうかは、一般的な血液検査ではなかなか気づくことができませんが、採血して「フェリチン濃度」を調べればすぐにわかります。ただしこの検査は、通常の健康診断で行う血液検査の項目には含まれていないため、クリニックや内科外来を受診して、日々自覚している症状を医師に伝え、「血清フェリチン値」を調べてもらう必要があります。

胃の切除術後に合併しやすい鉄欠乏性貧血にもオーツミルクを

また、貧血については、女性に限らず男性でも、胃潰瘍や胃がんなどにより胃の全摘、あるいは切除術を受けていて鉄欠乏性貧血を合併するリスクが高い方は、鉄分補給にオーツミルクを活用されるといいでしょう。紅茶やコーヒーに混ぜて飲んでもいいでしょうし、シリアルなどにかけて朝食にするのもいいでしょう。

自家製のオーツミルクも

なお、オーツミルクは、オートミールを使えば自宅で簡単に作ることができます。

その方法ですが、まずオートミール(50g)を、冷蔵庫などで冷やした水(200ml)に一晩ほど浸します。十分ふやけたら水ごとミキサーやブレンダーで攪拌し、ドロドロの状態になったら、ガーゼなどキメの細かい布で2回ほど濾せば出来上がりです。

このとき使うオートミールは、粒が粗く、事前に加熱処理をしてあるので調理しやすいロールド オーツ (オートミール) がいいようです。是非挑戦してみてください。